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Column 2023年11月

12月の幼稚園だより


									
秋休み明けのCocoonクラスでの事です。
その日はjournal notebookに秋休みの思い出を書くアクティビティに取り組んでいました。
ふと見ると、タイトルの“Autumn Break”を書く途中で筆が止まってしまっている子がいました。
どうやら、“Autu”までは一人で書けたのですが、タイトルのスペースに収まらなくなってしまった様子。
困った様子の彼女に“Do you need help?”と声をかけると、“Yes!”と明るい笑顔でお返事をくれました。
周りの余白を使うと収まりそうでしたので、“Look. We have more space here. Don’t worry. I can help you writing.(ほら、ここにもスペースあるし、サポートするから大丈夫だよ!)”と言い、彼女の手に私の手を添えてタイトルの残りを書き終えました。
その後、彼女は家族と一緒に釣りに行った絵を楽しそうに描き始めました。
まさに水を得た魚のような勢いで、ぐいぐいと鉛筆で描き進めていきます。
そして“This is my Daddy. This is fish. Fish, fish, fish!(これがパパ。これが魚。これも、これも、これも、魚、魚、魚!)” 
絵を書き終え、文字を書く段になって、彼女は“I want to write ‘Fish’! How do I write’Fish’?(魚って書きたい。「魚」ってどうやって書くの?)”と満面の笑みで聞いてきます。
私がメモ用紙に綴りを書いてあげると、一文字一文字、丁寧に書き上げ、その右横にもう一尾、魚を描き添えていました。
彼女がこんなに喜んで描き、文字を綴るのを始めて見ました。
更に驚いたことに、彼女の隣に座っていたお友だちが、“How do I write ‘cloud’? “How do I write ‘sunny’?” “ How do I write ‘car’?” と次々に自分が綴りたい単語を聞いてきたのです。
「書きたい!」と思う気持ちが子どもたちの中で渦巻き、それがエンジンとなって文字が綴られる空間は、なんとも言えない素敵な空気が満ちていました。
4月には考えられなかった成長を感じたうれしいひと時でした。
KCKでの生活の中で「お友達と一緒に楽しんで書き(描き)、書く(描く)ことの喜びを感じる」体験を積み重ねていく事によって、自分を表現する術を身につけていってもらいたいと願わずにいられません。

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